🌙MULLERを1台持っている方の中に、
2台目、3台目と増えていく方がいらっしゃいます。
最初は、正直に言うと、
私自身も少し不思議でした。
「1台あれば十分じゃない?」と。
でも、実際の使い方を見ているうちに、
その考えは変わっていきました。
60代、70代のお客様で、
最初にシクロクロスバイクを選ばれた方がいます。
朝の空気が澄んだ日に、
近所の未舗装路を軽く走る。
泥がついても気にせず、
“今日はそういう日”として楽しむ一台。
一方で、
天気の良い日はロードバイクに乗り換え、
舗装路を一定のリズムで、
無理のない距離を気持ちよく走る。
同じ人が、
その日の体調や気分で、
自然に乗り分けている姿がとても印象的でした。
50代のお客様は、
最初にグラベルロードを選ばれました。
旅のように走れる一台。
道を決めすぎず、
寄り道を楽しむ使い方です。
でもある日、
「今日は軽く、きれいな道だけを走りたい」
そんな気分の日が増えてきたそうです。
そこで選ばれたのが、ロードバイクでした。
今では、仕事前か仕事後に近所の山へ走りに行かれています。
グラベルは“外へ向かう日”に。
ロードは“整えたい日”に。
2台は競合せず、
それぞれが役割を持って共存しています。
また別のお客様は、
長くロードバイクを楽しまれていました。
走る距離やスピードは、
少しずつ変わってきたけれど、
自転車に乗る時間そのものは、
手放したくなかった。
そこで迎えたのが、グラベルバイクでした。
舗装路を外れてもいい。
予定通り走らなくてもいい。
その自由さが、
今の暮らしにしっくり来たそうです。
複数台の🌙MULLERを持っている方に共通しているのは、
「全部にちゃんと役割がある」ということ。
・今日はどんな道を走りたいか
・どんな時間を過ごしたいか
・どんな気分で帰ってきたいか
それを考えて、
自然に一台を選んでいる。
そこには、
コレクションというより
生活の中の道具としての姿があります。
2台目を選ぶ理由は、
性能やスペックではありません。
それは、
自転車との付き合い方が、
少し深くなったということ。
走り方が変わり、
道の選び方が変わり、
時間の使い方が変わった。
その変化に合わせて、
もう一度🌙MULLERを選んでいただけることは、
作り手として、本当にありがたいことです。
🌙MULLERは、
「1台で完結する自転車」ではないのかもしれません。
でもそれは、
無駄に増えるという意味ではなく、
人生に寄り添って、
自然に使い分けられていくパートナー
という感覚に近いと思っています。
もし今、
「2台目は贅沢かな」
「使いこなせるかな」
と迷っている方がいたら。
すでに1台を大切に乗ってきたなら、
もう答えは出ているのかもしれません。
自転車は、
速く走るためだけのものではありません。
これからの時間を、
どう過ごしたいか。
その答えが変わった時、
もう一度選び直す、
そして使い分ける、という選択も
とても自然なことだと思っています。
ご相談は、こちらから
Noteはこちら



